崩れた本の山の中から 草森紳一 蔵書整理プロジェクト

「最後の文人」草森紳一は、2008年3月東京の自宅マンションで急逝しました。自室に遺されたのは山と積まれた3万冊余りの本たち。このブログでは、蔵書のその後をお伝えします。

「最後の文人」草森紳一は、2008年3月東京の自宅マンションで急逝しました。自室に遺されたのは山と積まれた3万冊余りの本たち。このブログでは、蔵書のその後をお伝えします。

蔵書を一体どうするか(番外編4)いよいよ草森記念室が

 なんとまあ、前回のブログは5月にアップして、それから約半年も経ってしまった。
 今年は気温35度前後という異常な暑さの夏でしたが、みなさま、いかがお過ごしでしたか。

 北海道も、まったく北海道らしくない暑さと湿度の夏だったとか。それでも、音更での蔵書整理プロジェクト第三部は着々と進行中。

 ようやくの秋晴れの日々とともに、草森さんのご友人から十勝毎日新聞の切り抜きが届いた。10月13日付なので、「来月下旬開設へ」という見出しは、11月下旬のこと。記事には、記念資料室の様子や、廃校(旧東中音更小学校)に保管された約三万冊の蔵書整理は今後、地元文化人や地域の方の力を借りながら進められることなどが載っている。本当にありがたい。門前仲町の本の洞窟から、整理へ、そして目録入力への微速前進の日々がようやくここまで……。新聞社の許可をいただいたので記事をアップします。北海道新聞にも大きく取り上げていただいたそうで、本当にうれしい。

 私はこの夏、汗をかきかき、『草森紳一回想集(仮題)』編集に追われた。
 東京での蔵書整理が終わったあと、思い切ってご友人や編集者の方々にお声がけをしたところ、なんと70名余りの方からご寄稿いただけることになり、ありがたいやら、忙しいやら、責任が重くてちょっと不安、やらの夏を過ごした。
 いただいた原稿は、みんなすばらしく、胸を打つ読みごたえのあるものばかり。 寅年の年内に刊行予定だが、自費出版なので、できるだけ多くの方に読んでいただける方法はないものかと思案中。何か良いアイデアがあればお教えください。回想集のお問合せは info@harumi-inc.com へ。

その先は永代橋 白玉楼中の人