崩れた本の山の中から 草森紳一 蔵書整理プロジェクト

「最後の文人」草森紳一は、2008年3月東京の自宅マンションで急逝しました。自室に遺されたのは山と積まれた3万冊余りの本たち。このブログでは、蔵書のその後をお伝えします。

「最後の文人」草森紳一は、2008年3月東京の自宅マンションで急逝しました。自室に遺されたのは山と積まれた3万冊余りの本たち。このブログでは、蔵書のその後をお伝えします。

あったかい本が欲しい!

 今年最初の目録入力作業を、9日(金)〜10日(土)の2日間、行いました。
 金曜日の東京都内は、積雪の予報もあったくらい。冷たい雨が降りしきりました。年末年始の休みですっかり冷え切った倉庫は、ハンパないくらいの低温。エアコンをフル稼働しても寒さが足元からはい上がってくるのは、まあ、しかたないと諦めもしましょう。予想外だったのは……
 本が冷たい! ということ。
 特に、ハードカバーや函入りの本は、冷たいったら、ありゃあしない。書誌情報を確認するためにページを開くその手が、どんどんかじかんでいきます。さすがに、つらい。
 それに耐えつつ、入力を続けること数時間。次から次へと流れゆく本たちは、もとの本にあらず、あたたまることはありませんが、わが愛機、MacBookはハードディスクの活躍により、少しずつ。年末年始にお手入れした白く美しいキーボードが、人肌くらいにぬくもって、指先にほんのり心地よく。何やらちょっと妖しい世界に?
 金曜日の参加は3名、土曜日は6名。合わせて23箱、約1000冊の入力を終えました。トータルでついに300箱を突破! 314箱、約1万2100冊になりました。
 引き続き、来週以降も金・土曜日に作業を行う予定です。天気に恵まれると、いいなあ。

その先は永代橋 白玉楼中の人