崩れた本の山の中から 草森紳一 蔵書整理プロジェクト

「最後の文人」草森紳一は、2008年3月東京の自宅マンションで急逝しました。自室に遺されたのは山と積まれた3万冊余りの本たち。このブログでは、蔵書のその後をお伝えします。

「最後の文人」草森紳一は、2008年3月東京の自宅マンションで急逝しました。自室に遺されたのは山と積まれた3万冊余りの本たち。このブログでは、蔵書のその後をお伝えします。

1年が過ぎて

 今年の春分の日は、3月20日。本来なら、蔵書整理プロジェクトの作業日にあたる金曜日ですが、祭日ですから、さすがにお休み。いかにも春分の日らしい、うららかな1日を、ゆったりと過ごしました。
 草森紳一先生がお亡くなりになられてから、1年が経ちました。あっという間だったと言えば、あまりにも月並み。目録の入力完了が見え始めていることを思えば、むしろ、さまざまなできごとを体験した、とても中身の濃い1年間だったように感じられます。
 お亡くなりになってから出版されたご著書が、『夢の展翅』(青土社、2008年7月)、『不許可写真』(文春新書、2008年8月)、『「穴」を探る』(河出書房新社、2009年2月)とすでに3冊。今後も、いくつかの企画が準備中と聞きます。草森先生の世界は、まだまだ広がり続けることでしょう。
 土曜日は、いつもどおりの作業日。3連休のど真ん中にもかかわらず、熱心なのかヒマなのか(?)、新メンバーも含めて6名ものご参加がありました。入力済みの本は、519箱、2万2176冊に。できれば、ゴールデン・ウィーク前の入力完了を目指して、がんばってまいりますので、ご声援をよろしくお願い申し上げます。
 ところで、明日はいよいよWBCの準決勝、アメリカ戦。野球がお好きだった草森先生は、野球の母国との大一番を、どんなふうにご覧になるのでしょうね。

その先は永代橋 白玉楼中の人